ひとり店長のヒトリゴト

朝一番に考えること:今日の目標と小さな発見

2025-06-03 06:24:09
2025-06-03 19:33:58
目次

開店前の真っ暗な店内に電気を点けるのが「ひとり店長」としての一日のはじめの業務。

自宅兼店舗に生活している私は、家族と朝食を済ませ、学校へ向かう子供たちとパートへ向かう妻を「行ってらっしゃい」と見送ってから、出勤する。通勤時間は0分だ。

カチャカチャと店の扉の鍵を開け、ガラガラとシャッターを開ける。振り返ると太陽の光で、さらに明るくなった店内が広がる。

「さて今日はどんな日になるかな?」

まだ誰もいない静寂の中で、私はいつも「今日の目標」と、そして時に「小さな発見」を胸に抱く。

開店前のルーティンと「今日の目標」設定

まずは、開店準備のルーティンから。

シャッターを開けたら、店内の簡単な掃除。お客様を気持ちよく迎えられるように、床を掃いて、商品を並べ直す。レジの準備も抜かりなく。この一連の作業は、もう体が覚えている。

そして、その合間に、頭の中では今日の目標がぼんやりと、でも確実に形になっていく。もちろん、売上目標は常に意識する。でもそれだけじゃない。例えば、今日の目標は「ご来店のお客様、全員に笑顔で『いらっしゃいませ』を言う」だったりする。当たり前だけど、日々の業務に追われていると、意外と意識しないとできないことだ。

あとは、「今日はあの新商品を、お客様に積極的に紹介してみよう」とか、「SNSで今日の出来事を投稿してみようかな」とか、そんな小さな目標を立てることもある。大それたことじゃなくても、一つ目標があると、一日がピリッと引き締まるもんだ。

前日の反省を活かして、今日の行動に繋げることも多い。

「昨日は、あの商品が思ったより動かなかったから、今日はちょっと陳列を変えてみよう。」小さなことだけど、この積み重ねが、店を、そして自分を少しずつ前に進めているような気がしている。

朝一番の「小さな発見」と気づき

朝の静かな時間だからこそ、気づくこともある。

シャッターを開けた瞬間の景色は、毎日代り映えしない風景に思えるが、実は日々変わっている。天気はもちろんのこと、太陽の高さが季節によって変わることにも気が付く。こういう些細な変化は、朝一番に店に立つからこそ発見できることだ。

店の中にも、意外な発見がある。昨日まで何気なく置いていた商品が、朝の光の中でやけに輝いて見えたりする。「あれ?この商品、こんなに魅力的だったっけ?」なんて、改めて商品の良さを再発見することもある。そうすると「後で、この商品のポップを変えてみようかな?」と、前向きなタスクに切り替えることができる。

そして、一番大きいのは、内面的な気づきかもしれない。開店前の静寂の中で、ふと湧き上がる「今日も一日、頑張ろう」という静かな決意。あるいは、「この商品を仕入れてよかったな」と、改めて自分の選択に納得する瞬間。孤独な「独り仕事」の中に、ささやかな喜びや充実感を見出すことができる「大切な時間」なんだと改めて感じた。

これらの発見は、日中の業務やお客様との会話の引き出しにもなる。「今日の〇〇、きれいですね」なんて、お客様との会話のきっかけにもなるし、再発見した商品の魅力は、自信を持った接客に繋がる。

ひとり店長ならではの葛藤と乗り越え方

正直なところ、朝一番に感じるのは、希望だけじゃない。

「今日一日、ちゃんと売上立つかな…」
「変なトラブルが起きないといいな…」

そんな、ひとり店長ならではのプレッシャーや不安が、胸の奥にじんわりと広がることもある。誰にも相談できない、自分一人で抱え込むしかない感情だ。

でも、そこで立ち止まるわけにはいかない。私なりの乗り越え方がある。

例えば、開店準備中に好きな音楽をかけること。気分が上がるプレイリストを流せば、自然とテンションが上がり不安が吹き飛ぶ。それだけで、体が軽快に動きはじめる。

あるいは、お気に入りのお菓子をひとつだけ食べる。実はデスク近くの小型冷倉庫に、こっそり自分好みのお菓子をストックしている。好きなお菓子で心を和ませ、気持ちを落ち着かせることもある。

SNSの交流もエネルギーになる

SNSで、お客様からの温かいコメントを読み返すこともある。

それだけで、「よし、今日も頑張ろう」って、また前を向ける。誰かの「いいね」や「ありがとう」が、俺のモチベーションの源になっている。

独り言だからこそ言えるけれど、こういう本音の部分が、意外とみんなの共感を呼ぶことも知っている。

今日という一日を大切にするということ

朝一番に立てる「今日の目標」と、そこで見つける「小さな発見」。これらは、その日の店舗経営、ひいては私の日常全体に大きく影響する。

たとえ小さなことでも、日々意識し、発見していくことの大切さ。孤独な「独り仕事」の中にも、ささやかな喜びや、新たな気づきがあることを、この店が教えてくれる。

今日という一日を、大切に、そして丁寧に過ごすこと。それは、店長として、そして一人の人間として、とても大切なことだと私は思う。

あなたにとっての今日の目標や小さな発見は、何ですか?

この記事を書いた人

ひとり店長

「ひとり店長のブログ集客ラボ」を運営。当サイト「ヒトリゴト」では、孤独に店舗を運営する中で感じる日々の発見や悩み、ちょっとした気づきを「独り言」のように呟いています。時には「独り仕事」の裏側も赤裸々に。メインブログでは語りきれない、店長の日常や本音を感じてもらえたら嬉しい。